カフェやレストランでは時々思いがけず面白い場面に出くわすことがある。
おばさま3人が隣の席でお茶をしながらわいわいとやっている。
聞くとはなしに聞いているとこんな言葉が飛び込んできた。
「ほらうちのキョウコがね、この間さあ。
え?キョウコのキョウの漢字?
ほらあれよ、キョウカイのキョウよキョウカイのキョウ」
キョウカイのキョウか。
ほかの2人はキツネにつままれた顔をしていた。
たしかに、教会か境界か協会か、それが問題だな。
ペット連れ可のカフェでのこと。
隣の席のお客さんはイヌ連れで、何度聞いてもペットのことを「ミート」と呼んでいる。
世の中にあまたある名前の中で、なぜよりにもよって「ミート」なのか。
もしかして、いざというとき用なのだろうか。
前に入ったファミレスでは、隣の席で若い女性が年配の男性をしきりに怪しげなビジネスに勧誘していた。
なんでもオンラインゲームの課金システムを利用して儲けを出すらしい。
まだ日本では入ってきてないゲームで、欧米では大人気だとか。
仕組みは全然わからなかったが、今出資すれば「子」が100人ついてきて、大儲けは確実だとか。
ただ問題なのは、説明を受けている高齢男性はもちろんのこと、説明している若い女性の方もそのテーブルでなにが話されているのかわかっていなそうなことだった。
たぶんサギなんだろうなあ。
現代のカフェやレストランには人間だけでなく、食用ペットにキツネやタヌキ、さらにはサギだのカモだのが出入りしている。誠に多様な客層で喜ばしいことだ。