今日のネタ帳

悪ふざけの話中心です。笑っていただければ幸いです。

創作童話『桃次郎』

♪ぼうや〜良い子だ ねんねしな〜 今も昔の物語〜

『桃次郎』
昔、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。
お爺さんは山に柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。

お婆さんが川で洗濯をしていると、向こうのほうから大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。
ざわ…ざわ…ざわ…。
…不審…圧倒的不審…っ!
婆さんの取った戦略は…見(けん)…っ!一巡目は…様子見…っ!
どんぶらこどんぶらこと流れていく桃を見送った婆さんが見たものとは……隣の婆さんが桃を拾う姿…。
一巡目、隣の婆さん、なんなく桃をゲット…っ…僥倖…圧倒的歓喜…喰らう…隣の爺さんと…っ!
生還…王者の生還…っ!

…救えねえ…俺は…賢いつもりで見などと…だがそれは、とどのつまりただの逃げ、悪魔的臆病…っ!
獲る…次こそ…っ!
婆さん、決意…!
光る…眼光…っ!

その時現れる、二個目の桃!
どんぶらこどんぶ…婆さん、動くっ!
ゲット…桃…っ!
「ありがてえ…キンキンに冷えてやがる…っ!」

お婆さんは家に桃を持って帰るとお爺さんと桃を切りました。
中から出てきたのは、桃次郎というかわいい男の子でした。
…あ?!…桃…次郎…?!…いたのか…もう一人…っ!あの時っ!

気をとりなおしてお爺さんとお婆さんは桃次郎を育てあげました。
「お爺さんお婆さん、今まで育ててくれてありがとう。ぼくは鬼退治に行ってきます」

桃次郎が鬼ヶ島に向かっていると、森の中でタヌキが現れて家来になりました。それからツル、ウサギ、ネコ、イヌなどが次々に家来になりました。

桃次郎は鬼ヶ島に向かって船団を組んで旅立ちました。
しかしタヌキの船は沈没。ドロの船だったのです。
アジャイルなチームビルディングでは視座の違いから早期にメンバーが離脱することも覚悟しなければなりません。
組織は仲良しごっこではないのです。

ようやく鬼ヶ島に着くと、早速ツルが鬼に恩返しを始めました。鬼、いい奴。
それではとウサギを見ると、ぐうぐうと昼寝をしています。あと少しで鬼ヶ島だから、少しばかり昼寝をしても間に合うだろうと思ったのです。
ネコは気まぐれにどこかに遊びに行ってしまいました。
イヌは船酔いしています。
人類の進化とともに組織の形は変わっていきますが、ティール型の組織はまだ桃次郎たちには早かったのです。

オニにこてんぱんにやられた桃次郎はほうほうのていで逃げ帰りました。
山にこもって数十年、修行に修行を重ね、桃のように美しかった肌も、今では炭のようです。
ようやく水の呼吸を身につけた炭次郎は、鬼滅の旅に出ますが、それはまた別の物語。
とっぴんぱらりのぷう。

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